2021/04/12

奄美大島でフライフィッシングをやる場合の参考情報

以前、房総半島、三浦半島における漁港FFに役に立つ?情報を発信した。今回はその続きとして、伊豆半島といきたいところだが、ここしばらく伊豆半島で釣りをしていないので現在の状況がわからない。立ち入り禁止や釣り禁止のエリアが刻々と変わる漁港において、古い情報は混乱と(現地での)騒動を招くだけなので記述は諦める。

その代わりといってはなんだが、日本の南の島での陸っぱりソルトウォーターフライフィッシングについて、ロコアングラーやフィッシングガイド利用ではなく、遠征組の観点から遠征を予定している人に向けて役に立つ(かどうかわからないが)情報をお伝えする。本シリーズのコンセプトに則り、あくまでも「この島・エリアはこんな特徴があります」というお話であり、釣り場紹介ではないし釣り方の説明でもない。釣り方に関しては私よりはるかに現場経験値の高いロコガイドやロコアングラーにお任せしたい。

なお、概要や釣り方に関しては00年代後半から何度か発刊されたムック『Salt FlyFisher』や昨年話題になった『SALT & WARM WATER FLYFISHER』に記載されている内容に目を通していただければと思う。ここで私がウンチクを述べるよりはるかに有益な情報が満載だ。ここではそこには書かれていない内容や同じような内容でも少し違う角度から述べたい。

さて、日本の南の島といっても南西諸島と小笠原諸島に大きく分けられる。残念ながら小笠原諸島での釣りの経験はないので今回は省く。また一口に南西諸島といっても、種子島や屋久島あたりから与那国島までとてつもなくも広い。距離・エリアでいうと東北の渓流を端から端まで紹介しなくてはならないくらいの幅広さがあり、とてもではないが細かく説明できない。そもそもすべての島を制覇したわけではないので、それぞれの島について詳しく述べることもできない。なので、本シリーズでは奄美大島、沖縄本島、宮古列島(宮古島〜下地島)八重山列島(石垣島〜西表島)の4つエリアに絞ることにする。

Underwater,フライフィッシング,東京フライフィッシャーのしがない戯言

まずは奄美大島から。

勝手がわからない方向けに南西諸島のフライフィッシングガイドも実施しておりますので、ぜひどうぞ!

奄美大島はシャローフラット天国


奄美大島は意外と広い。日本の島では佐渡の次に大きい第5位だ。九州本土と沖縄本島のちょうど中間地点に属し、本土と琉球の双方の文化が交じる。また、黒潮の本流が奄美大島と屋久島の間を流れ、生物分布境界線である渡瀬線も位置していることから、ここを境に南方系の生物に切り替わる。このように文化や生物といった境界線に位置する島であり、南西諸島の中でも特異な島といえる。気温も湿度も植生も集落も南国のそれだが、どことなく本州っぽい部分もあり、独特の雰囲気がある。

日本におけるソルトウォーターフライフィッシングシーンでいま一番アツいのは、なんといってもクロダイだろう。その4大聖地といえば、東から「多摩川河口(通称「TOKYO FLAT」)」「浜名湖」「大村湾」「奄美大島」といえる(私の勝手な意見だが)。木更津の盤州干潟や瀬戸内海といった場所もそれなりに有名だが、前述の4箇所はクロダイ・キビレFF好きならぜひ一度は訪れておきたいエリア。

その中でも奄美大島は「ミナミクロダイ」という、本土とは異なる種類のクロダイがターゲットになる。私の感覚だと、フライに対する反応は通常のクロダイより断然よく、大変アグレッシブに感じる。その反応はどちらかというとキビレに近いかもしれない。ただし、そこはクロダイ。アプローチが雑だとすぐにスプークする。

私自身これまで奄美大島から西表島までミナミクロダイを狙ってきた。チヌが入り込みやすいシャローが多いので魚影が目立つという理由もあると思うが、魚影は奄美がダントツといって間違いない。ミナミクロダイに絞った釣行を考えるのであれば、奄美以外に行く必要はないと感じるほど。ミナミクロダイ用のフライはUNDERWATER ONLINEで!

ミナミクロダイの魚影はすこぶる濃い

その日の状況にもよるが、(よほどのドシャローでないかぎりなるべく立ち込まないほうがいいが、)ウェーディングしていると360度ミナミクロダイだらけになることもあり、アプローチやランディングに失敗しても次の魚が待ち構えているため、魚を見つけることからアプローチ、フライへの反応、リトリーブ、フッキング、ランディングまで、とてもよい練習になる。浜名湖でコテンパンにやられている人が癒やしを求めるのにも丁度よい。

もちろんミナミクロダイ以外の魚も豊富。オニヒラアジやカスミアジ、GTといったトレバリーから、ゴマモンガラやキヘリモンガラなどのトリガーフィッシュ、サンゴやゴロタにはカンモンハタなどの根魚、河口付近にはコトヒキやマングローブジャックなど、沖縄に勝るとも劣らない、本当に様々な魚がいる。ギョッとするようなサイズの魚が目の前に現れることもしばしばで、沖縄と違って本州っぽいポイントも多くそのギャップに驚かされる。

さて、肝心の釣り場だが、いわゆる南の島のフラットフィッシングスタイルで釣りをするのであれば、北東部エリアに絞ってよいと思う。島の中ほどから南にかけては断崖絶壁や急深部、ゴロタやサンゴが多く、またどうしても逆光になるポイントも多く、フライで効率よく釣りになるポイントが少ない。もちろんないわけではないのだが、一つ一つのポイントがそれほど広くなく、またポイント同士が離れていることが多く移動に時間がかかる。そのため、じっくり狙うのも、ランガンスタイルでも不向きだろう。

1-2週間程度長期間滞在できるのであればポイント開拓がてら様々なエリアを巡るのも楽しいと思うが、3-4日程度しか滞在できないような通常の遠征では時間を食いつぶすだけなので、ガイドフィッシング以外ではおすすめできない。私の経験上現実的な話でいうと、短期遠征の人が南下して意味があるのは住用川の河口あたりまでと感じる。ただし、宿の拠点を南部に置くのなら南部エリアはもちろん加計呂麻島もターゲットになるだろう。

何度も奄美に訪れているなら、たまには北東エリアを捨て南部にしぼってもよいと思う。それでも奄美空港から加計呂麻島を望む瀬戸内町までは沖縄本島で那覇空港からやんばる方面までいくような時間を要する。もちろん観光なら気にならないが、釣りとなると釣りをする時間、ましてやソルトの場合タイドに合わせないと釣りにならないので、到着日などは移動時間を考慮した釣行スケジュールを立てないと時合を無駄にするので注意だ。

話を元に戻そう。

奄美は北東部エリアに絞って構わない

北東部エリアには浅くて広いフラットが多く、私が集中的に通うのもこのエリア。太平洋側と東シナ海側(厳密には東シナ海と太平洋の区切りが喜界島にあり、喜界島の東が太平洋で奄美本島は東シナ海に位置するという話もある)を容易に行き来することが可能で、太陽の角度や風向きに合わせてポイント移動も気兼ねなくできる。時間が限られている遠征組にとっては好条件。なお、フラットは無数にあるが、リーフエッジが発達しているのは空港南側から北部先端付近西側までの潮通しのよい場所に限られる。リーフに限らず、奄美においてフラットで容易に立ち込み可能な場所は北東部エリアに集中しているので、大前提の情報として押さえておきたい。

ポイント近くまで車が通れる道あるいは人が歩けるような道がないところもあるが、そのようなポイントは潮が上げてくるとフラット伝いあるいは岸沿いで戻ってくることができなくなる場所があり、最悪の場合は藪や山の中を突っ切ることになるだろう。山越えや崖の上り下りなどロックショアの釣りに長けているなら問題ないと思うが、崖からの滑落やハブ遭遇のリスクも高く、よほど熟知している場所でない限りまったくおすすめできない。

ボトムのマテリアルも様々で、沖縄本島〜宮古列島〜八重山列島あたりではあまりお目にかかれない変化に富んだポイントが続く。フラットの王道の釣りがサイトフィッシングだとすれば、実は思っているほどフライフィッシング向きのシャローフラットがない沖縄より適している。

とはいえ、典型的な南の島のイメージで行くと面食らうかもしれない。奄美は場所によってボトムの色が大きく異なるため、サイトフィッシングに慣れていないと大変苦戦する。私は魚を見つけることにある程度慣れているので終始1つで通してしまうことが多いが、可能であれば偏光グラスは複数用意し、状況に応じて替えたほうがよいと思う。

サイトフィッシングなら沖縄より奄美

リーフまわりのトロピカルフィッシュ含めた五目釣り、あるいは、トレバリーに集中するのであれば宮古列島〜八重山列島をおすすめするが、魚種問わずフラットでのサイトフィッシングにこだわるのであれば奄美をおすすめする。トロピカルフィッシュ五目釣り用のフライトレバリー用のフライUNDERWATER ONLINEで!

奄美大島は降雨量が多い。北東部を除くと平らな土地がほぼないため、雲が湧きやすい。中心地の名瀬や住用あたりのいわゆる中部エリアは北東部や南部と比較して特に雨が多い気がする。そのため、スカッと晴れた状態で釣りができないことが多い。森林の様子と雨の多さは、やんばる@沖縄本島や西表島とよく似ている。その、やんばる@沖縄本島や西表島も同様だが、大雨が続くと河川流れ込み付近の海は濁りやすい。そのような状況でも、経験上問題なく釣れているので安心してほしい。もちろん、魚体を確認してのサイトは厳しいが、ナーバスウォーターやテイリングを狙うか、ブラインドでなんとかなる。

曇天雨天はサイトフィッシングには大敵だが、ナーバスウォーターやテイリングは頻繁に見られるので、よほど状況が悪くない限りボウズはないだろう。魚影そのものを確認するには晴れていないと厳しいが、実はテイリングやナーバスウォーターに関しては晴れているより曇っているほうが見やすかったりする。空の色が水面に反射してグレーになり、尾びれや波と水面のコントラストが強くなるからだ。ブラインドでも釣れるが、魚をちらしてしまうためバイトの確率は低くなるし、なにより面白くない。 

ボトムがサンドのような明るいマテリアルであれば日が差している限り魚影の確認は比較的容易だが、少しでも曇ったり暗いボトムの場合、慣れていないとまったく見えず苦戦する。

もし釣りにならないようなら、素直にガイドフィッシングに切り替えたほうがよいと思う。幸い奄美には名ガイドがいる。このエントリに目を通すより明らかによいだろう。ガイドなしで自力で釣りたい遠征組向けのエントリなのでご容赦を!

タックルに関しては各々の考え方や好みがあるので特に説明しないが、ミナミクロダイを中心にするなら#6、トレバリーやトリガーフィッシュを相手にしたいなら#8-9あたりになるだろう。奄美に限らず、南西諸島のフラットフィッシングなら概ねこのあたりの番手がデファクトスタンダードといえる。

とはいえ、ミナミクロダイに絞って#4ロッドでとことん遊ぶのもよいだろうし、#10が欲しくなるトレバリーが目の前に現れることも数多あるのでヘビーなロッドで挑むのもよい。

正直、何が起きるか予測不能なのでなんでもあり。私自身とんでもない魚を見かけている。#4のグラスロッドを手にした私の数メートル先をメーターオーバーのGTがウロウロしていたなんてこともあるし、潜水艦のような巨大なバラクーダが浮いていたりする。宮古や石垣ならそれほどビックリすることではないが、本州っぽいポイントの多い奄美だと違和感が半端ない。

ミナミクロダイ狙いなら#6ロッドが最適だが、お好みでなんでもあり

ミナミクロダイを狙っていて突然オニヒラアジがフライを引ったくっていくこともあるし、やわなグラスの#6ロッドを振っていたら目の前でゴマモンガラがテイリングをはじめる場面に遭遇することもあり、その時に手にしているタックルで獲る(狙う)しかない。

ロッド2本持ちに関して。私もたまにやるが、トレバリーに関しては足が速すぎてタックルチェンジしている余裕はない。リーフエッジや少し深めのリーフまわりにてブラインドでフライを投げ続ける釣り方ならともかく、フラットにあがってきたトレバリーをサイトで狙うには、最初からトレバリーに絞ったタックル1本で勝負しないと数少ないチャンスを逃すだろう。ミナミクロダイ用+トレバリー用あるいはトレバリー用+ゴマモン用など2本持ちでもトレバリーがクルージングしてきたときは持ち替える時間がないので、今はトレバリー!と心に決めたなら手に持つのは最初からトレバリー用のタックルにしておかないと2本持ち出していたとしてもほとんど意味がない(これで何度も悔しい思いをしている)。

ウェーディングギアに関して。黒潮が近く緯度の割に水温が高いため、シーズン初期や終盤を除く5-10月なら平均水温25℃〜はある。もし、シーズン初期や終盤でウェットウェーディングとウェーダーで迷う場合は現地ダイビングショップ(スクール)の水温情報を参考にするとよい。これは奄美に限らず南の島でのフラットフィッシングにおけるTips!

トップシーズンであれば気温も日差しも沖縄と同じ程度で、かなり暑い。よって、典型的な南の島ソルトFFスタイルでなんら問題ない。10月に入ってもウェットウェーディングは可能だが、朝晩の外気温は同時期の沖縄より下がるので、雨天や風の強い日だとその時間帯は水から上がると少し冷えるかもしれない。ウェーダーはとても嵩張るのとどうしても足さばきが悪いので、水温低めの時期は沢登り用の保温性の高いタイツをおすすめしたい。なお、時期的に奄美含む南西諸島は北風が吹くことが多くなるので、その点も考慮したほうがよいだろう。

なお、冬でもフラットで釣ることはできる。ただし、(宮古も八重山も同様だが)奄美は南国フラットではあるが常夏ではない。水温が低くなる分フラットに上がってくる魚影は薄いし、本州に近い奄美は季節風による雲がなだれ込みやすく曇天が続くのでおすすめしない。どうしても冬にフラットで釣りがしたいというなら、奄美より水温が高くいくぶん晴れ間が多い、沖縄の離島(宮古、八重山)に行ったほうがよい。

足元はいわゆるソルト用のフラットシューズより、フェルト底のウェーディングシューズのほうが適していると感じる。ウィードやサンド、サンゴといった一般的な南の島のフラットのようなシチュエーションだけでなく岩やゴロタや小石まじりのボトムも多いため、ラジアル底はかなり滑る。

フラットに通い詰めるなら専用に一足用意するだろうが、はじめて挑むなら渓流で使い込んで退役間近のウェーディングシューズでもよいと思う。

リーフエッジ付近での釣りは十分注意してほしい

奄美に限ったことではないが、サンゴや岩礁の発達した南の島のリーフエッジ(礁縁)付近で釣りをする場合は、上げ潮と時折やってくる大きな波、そしてリーフカレント・リップカレント(離岸流)に十分注意してほしい。言うまでもなくリーフの沖は外海で一気にドロップオフしている。

大きな波は海が荒れているときや近海に台風がない限りあまり心配しなくてよいが、上げ潮は要注意だ。特に大潮のときの上げは怖い。例外はあるが、インリーフは岸とエッジの間の途中が深くなっているケースが多いので、まだ大丈夫だろうと釣りを続けていて、いざ戻ろうとしたとき途中でラグーン・タイドプール(礁池)にハマって帰れなくなる。エッジ手前のリーフフラット(前方礁原)が浅いので、釣りに夢中&そのことを知らないと気がつかない。

そして、リーフカレント。サーフのイメージがあるが、サンゴ帯でも発生する。サンゴのリーフギャップ(スリット)に沿って川のようなスピードで沖に流れるので近寄らないこと。上げでも下げでも発生し、上げの場合は外洋がやや荒れているとき、下げのときは水が少なくなってきたときに威力を増すので要注意。特にリーフエッジから岸近くまで深く切れ込んでいるスリットは強烈なリーフカレントが発生しやすいので安易に近寄らないようにしたい。

なお、リーフエッジの発達していないリーフでは沖からの波を直接カラダに受けやすいので、深くウェーディングしているときはバランスを崩さないように注意したい。水の抜けないラインバスケットを装着していると顕著。

万が一の時に浮き輪になる完全防水のバッグ(パタゴニアやストリームトレイルなど)やレスチューブがあると安心かもしれない。私はパタのバッグとレスチューブを装着しているが、このあたりの安全装備については後日新たなエントリで解説したい。

南の島フラットの釣りになれている人であればよいが、はじめての南の島フラットの釣りでいきなりリーフエッジを目指すのはおすすめしない。山岳渓流並みのリスクがあるので、経験者もしくはガイドとの同行がベスト。

奄美といえばビッグツー!?困ったときの駆け込み寺

もしウェーディングシューズやフラットシューズが壊れたらビッグツーでマリンシューズや釣り用のブーツを買うとよい。ただし、くるぶしが覆われていないローカットモデルや底の薄いシューズはサーフ以外では避けたほうが無難。ビッグツーには釣具コーナーもあり、さすがにフライ用品は置いていないがルアーは売っている。ディペットやショックリーダーが足りなくなったら釣り糸コーナーで、シャープナーを忘れた場合などは工具コーナーで代用品が手に入る。ビッグツーは衣類から食料品までなんでも揃い、見ているだけで楽しい。私も必ず立ち寄る大好きな場所。地元に人にとっては何の変哲もないホームセンターかもしれないが、東京の人間から見ると独特の雰囲気があるので、奄美を訪れたなら足を向けたい。特にお土産に関してはここで買うのが一番かと思われる。

なお、北東部エリアから最短でアクセスできる大手チェーンとしてのコンビニは、龍郷にあるファミマのみ。ローカルコンビニ(島人マート)も空港近くの笠利に1軒あるが、24時間営業ではない。龍郷のファミマの北にもローカルなコンビニがあり、その他の街の商店レベルの店も数件ある。少し走れば何でも揃うビッグツーに辿り着けるが、時間のないときの数少ない食料品その他購入スポットとして活用したい。飲食店の少ない北東部エリアとはいえ昼や夜ならなんとかなるが、朝食を摂ることのできる飲食店は皆無。宿で朝食が出ないときや夕マズメまで釣りをして近くの飲食店がクローズしてしまった場合はこれらのコンビニが重宝するはず。自販機は随所にあり、沖縄の離島と比較してポイントと集落の距離が近いことが多いので、潮が引いたフラットの奥まで行かない限り、ドリンク類は必要以上に買い込まなくてもよいだろう。

なお、私のようなキャッシュレス派は、現地でのキャッシュ切れに注意したい。現金決済のみの店舗が多いからだ。もっとも観光やグルメ目的ではなく釣りだけならほとんど現金は使わないと思う。もし足りなくなりそうだったら、ファミマのATMに走ろう。

ガイドフィッシングでない場合の移動は基本的にレンタカーになると思うが、奄美は沖縄以上にノンビリしており、また、沖縄と比較して観光客が少ないので、ノロノロ走る地元の車がどうしても目立ちやすい。大潮のような短い時合のときのポイント移動ではどうしてもアクセルを踏み込んでしまうが、ノンビリは島時間と考えてこちらも気持ちに余裕を持って運転したい。 それと、奄美に限ったことではなく国内海外問わず南の島にありがちだが、夏の満月大潮のときの満潮時(夕暮れ〜夜間)では海沿いの道路にカニ(アカテガニ)が多く出現する。可能であれば低速で避けながら走りたい(対向車に注意!)。

長期滞在あるいは様々なポイントを巡りたいなら宿は名瀬でもよい。特に食事や呑みを楽しみたいのなら名瀬一択になるが、北東部エリアを集中して狙いたい場合はポイントまでの移動時間のかかる名瀬は避けたほうがよい。

楽しみをもう一つ。奄美はもちろん南西諸島全般に言えるが、昼間にフラットの釣りで結果が出せなかったときは夜の漁港で五目釣りという手もある。普段から漁港のフライフィッシングを嗜んでいる人であれば一度試みてほしい。南の島だからといってイレグイになることはないが、意外と楽しめる。

奄美でのフライフィッシングはこの1-2年でプレゼンスが上がってきている。私が通い出した頃はガイドもおらずフライフィッシャーを見かけることは皆無で、居ても奄美FF開拓者などの地元の方だったが、今はガイド+ゲストはもちろん、遠征と思われる方を何人も見かける。よい時期のよい潮回りのメジャーポイントは先行者が居て入れないことも珍しくない。世界自然遺産に登録されたので観光客も格段に増えるだろう(石垣島のように観光地化された島が嫌いなら、まさしく今が旬)。まだ混んでいない今こそ、奄美に行こう!

ガチ釣りに疲れたらトロピカルフィッシュ五目釣りをどうぞ! 

<2025/05/07追記>
データを取っているわけではないので、あくまでもなんとなく...というレベルで感じていることだが、フライフィッシャーが増えるに従い、やや釣りにくくなってきた感がある。その原因が、単純なスレなのか、先行者によるプレッシャーなのか、魚が減ったのか、環境の変化なのか、自分が行くポイントだけなのかはわからない。南西諸島の他の島と比較してフライフィッシャーに遭遇する確率がかなり高いので、少なからずその影響があるのかもしれない。気のせいだとよいのだが。

2021/01/09

フライフィッシング系の雑誌ひいては他メディアや業界に関して苦言(もとい提言)

Underwater,フライフィッシング,東京フライフィッシャーのしがない戯言

いきなりケンカをうるようなタイトルだが、率直に申し上げたい。

誤解を避けるために先にいっておくが、特定の人やメディア、メーカーやショップに対しての意見ではない。私が常日頃なんとなく感じている(感じてきた)、喉の奥に小骨が刺さっているような、なにか引っかかるような違和感に対して意見を述べる。

新規参入者が乏しく高齢化が著しいフライフィッシングは、一見すると斜陽といってもよいかもしれない。フライフィッシングが大好きな自分がいうのは本当に悲しいが、概ねあたっているだろう。唯一の救いは、コロナ禍でアウトドア系アクティビティが注目され、釣りを始める人が増えていることだ。そのうちの何%がフライフィッシングをはじめてくれるのかはわからないが、ある程度期待はしたい。

アニメ『スローループ』の放映には新規参入者を増やすトリガーとしてうまく機能してほしかったが、残念ながらフライフィッシング業界あげてのコラボなどプロモーションはなかったようだ。若手やフライフィッシングに縁のなかった人にリーチする可能性の高い、せっかくの千載一遇のチャンスをうまく活かせなかった、いや、活かそうと思わなかったのだろうと言わざるをえない。もっというと、本当に新規参入を増やしたいと思っているのか?と疑ってしまうほどこの業界は無関心だったのではないかと本気で思うし、とてもがっかりしている。

フライフィッシングは新陳代謝の乏しい遊び

新規参入↓楽しんでいる人の年齢↑を考えれば、フライフィッシングは新陳代謝の乏しい遊びといえる。それは雑誌含むメディアにもいえることで、野外という季節性の高いフィールドが主戦場となるフライフィッシングにおいては、月刊・季刊に関わらず、毎年同じ時期に同じような特集が組まれることがどうしても多くなる。そのうえで、新陳代謝が乏しく人の入れ替わりが少ないとなると、メディアに登場する方も代わり映えしないということになる。メディアに登場しているプロの方はなんら悪くないのだが、メディアに登場する人もメディアから情報を得る人も、同じように歳を重ねていった先に何が待っているかは想像に難くない

とらえかたによっては、登場人物と季節モノの記事が長年アップデートされていないことが、雑誌がつまらなくなる最大の問題ともいえる。

過去にしがみつく旧態依然なフライフィッシング業界

音楽業界ではスタジアムツアーも難なくこなす大物アーティストもいればほぼ無名のアーティストもいて、リスナーはいちいち区別して考えていない(聴いていない)。それこそ、CDといった物理媒体ではなく配信が多くなり、SoundCloudYouTubeなどで活躍するアーティストもたくさん出てきており、そこで発掘されるすばらしい曲やアーティストも多くなっている。TikTokで扱われた楽曲が大バズリして注目を浴びるアーティストなんて珍しくない。むしろそっちが主流の時代だし、プロとかアマとかの区別も曖昧。売る側も買う側も変化している。そしてそこにはメディアに露出しているアーティスト(のみ)が優れているといった情弱な評価はない。

フライフィッシング業界はどうか。

レジェンドたちの功績は揺るぎない確かなものではあるが、いつまで経ってもそれに頼っているようではこの業界は何も変わらない。20年も30年もこれまで一体この業界は何をしてきたのだと、小1時間いや四六時中問い詰めたい。敷居を低く、もっとフレンドリーに、もっと幅広い人達、特に若い人たちフォーカスを当てようではないか。

誤解されるかもしれないので補足するが「同じ人を何度もメディアに出したり、同じような記事を出したり、同じようなロッドを毎年出すな」ということではなく、「まだ見ぬ誰かや釣り方やフィールドや対象魚を発掘してほしい」ということ。音楽で喩えると、新しい楽曲やアーティストを発掘する=Digる(ディグる)行為を、メディアやメーカー側で(も)積極的に行ってほしいということだ。

特定のプロに対して一部に熱狂的ファン(悪く言えば信者)がいるが、フライフィッシングという遊びの中であり、他人に迷惑をかけていないなら問題ない。また、プロやメーカーなどが自分のお客様に対して手厚いサービスを提供したり、自社製品やサービスを積極的に売り込むことはビジネスという意味で至極当然のことであり、まったく問題ないし、好き嫌いはあれど誰も何もいわないだろう。

問題があるとすれば、そうした一部の方の情報(考え)やスタイルがあたかも普遍的であるように見立てて発信するメディアかもしれない。ただでさえ自分と違うスタイルに対して批判的になる人の多いフライフィッシングという遊びにおいて、偏った情報は分断を煽る原因にもなりかねない。この業界は狭く、◯◯さんの知り合いが◯◯さんだったりすことはよくあることで、だからこそ特定の人たちで楽しむ(≒楽しんでいるように見えるような)内輪ノリもやめたほうがよい。

みんなちがって みんないい

私の考えは常にこれだ(フライフィッシングという趣味に対してももちろん、仕事に対しても、生き方に対してもこの考えをベースにしている)。

キャスティングもタイイングも実釣も、一般的に「こうしたほうがよい、これが基本だ」というものが存在する。だが、最適解は人それぞれであり、自分自身がアジャストしていくものだと思う。しかし、フライフィッシングをはじめて間もない人や経験はあるがあまりやっていない人にとっては、普遍的な考えや基本的な考えというものがまだあやふやだ。

そうした人に対して、偏った情報(考え)や特定のスタイルをあたかもメインストリームのように一方的に垂れ流すのはやめるべきだと思う(ここでいう偏った情報というのは単に普遍的ではないという意味ではなく、販促ありきの広告的な情報という意味も含んでいる)。その一つとして、ロングリーダー・ロングティペットに関してここで私的見解を述べた。ソルトが大流行の昨今においては少なくなってきたとは思うが、この業界に根強くはびこるサケ・マス至上主義に対しても、折を見て話したい。

フライフィッシング関係に限らず、メディアに対してスポンサーがバックにいてスポンサーがいないと成り立たないことに関して消費者はみんな理解しているが、本当にそれがよいと思うのか、本当にそれが最適解なのか、今一度考えてほしい。お仕着せの情報を発信してもそれで騙せるのは経験の少ない方に対してであって、残念ながら経験者にはお見通しだろう。

インターネットには良い・悪い、本当・嘘という情報が散らばっている。何が真実なのか見抜く力は必要だが、よい意味で確実に「正しいマイナスな情報」はある。一方、雑誌含む旧メディアはどうか。

フライフィッシング系雑誌はつまらなくなった

日本のフライフィッシング系雑誌はほぼ創刊当時から読んでいるが、本当につまらなくなった。かつてのブームが去って消えていった雑誌もある。それは、自分の経験値が増してつまらなくなったということではないハズだ。初級者(というようなレベルのくくり方はあまり好きではないが)向けの内容ではないし、かといって、経験者を唸らせるような内容でもない。どちらかというと読み手のターゲットが絞れておらずニーズもつかめていないような、発信側の都合で構成された内容と感じる。一応断っておくが、上述したとおりスポンサーがいれば、発信側の都合で構成すること自体はなんら問題ない。

つまらない=目新しさがなくなった、とも捉えられるので、そういう意味では多少なりとも日本においてもフライフィッシングというものが成熟してきた証ともいえるが、言い方を変えると頭打ちになっているのだろう。

フライフィッシングには様々なカテゴリがあり、各々の好みも千差万別だ。それらをまんべんなく網羅しようとすると、どうしても大味になってしまうのが悩みであり、つまらなくなってしまう要因の一つなのだろうと推測する。渓流のフライフィッシングを嗜む人が多いと思うが、渓流はメソッドがほぼ確立されており目新しいトピックがない。それゆえに、渓流特集をやるとマンネリと云われ、ウェットフライや海外ソルトを特集すれば、嗜む人の割合が少ないゆえ興味ないと云われる。つまり、どんな記事にしてもつまらなくなってしまう。

個人的にはもうそれぞれのジャンルに絞った尖った内容でよいのではないかと思う。『SALT & WARM WATER FLYFISHER』がなぜこんなにも反響を呼んだのか、ヒントはここにある。渓流のフライフィッシングに関してはフライパターンもメソッドもほぼ出尽くしているが、ソルトウォーターに関してはまだまだ未開拓であり、可能性という伸びしろがかなり広いからではないだろうか。ルアーフィッシングやフライフィッシングの黎明期〜ではルアー&フライとしてまとめてしまっていた時代があった。書籍・雑誌も同様だ。いまは、ルアーフィッシングとフライフィッシングは明確に分けられていることが多く、専門誌の類も分けられている。ここから更に一歩踏み出して、フライフィッシングもジャンル別に分ける時期に入っていると確信している(ルアーフィッシングはすでにそうなっている)。

広告媒体と割り切るか、尖るか

釣り雑誌が売れない原因は単に出版不況だけではないと思う。もっと消費者に寄り添い、スポンサーの意向を汲み取った情報の垂れ流しではなく、業界を持ち上げていくつもりでやってほしいと切に願う。メディアだけではなく、メーカーもショップも同じだ。そうでないと、凝り固まった高齢者が高齢者に対して商売を行う、または、特定の派閥の中で内輪ノリで楽しむ、という完全なる斜陽産業に成り下がる。ピークアウトするのはコロナだけでいい。

詳しくは知らないし表現が不適切かもしれないが、誰かと誰かの関係があまりよくない話なども聞く。単なる商売敵であればお互いに切磋琢磨しあってよい方向へ進みそうだが、実際のところどうなのだろう。狭い業界の中でパイを奪い合うのではなく、パイの面積を広げることに注力してほしい。

各々のフライフィッシャーはそれぞれの嗜好があるので好きな釣りをやればよいし、特定のジャンルに特化したメディアやメーカーがあることは何ら問題ない。一方で、総合的なメディアやメーカーは業界を引っ張る立場にあるのだから、もっと幅広い視点をもってほしい。

サケ・マスにこだわりすぎていないだろうか?
フライフィッシングは気品が高い釣りだと、お高くとまっていないだろうか?

人口減は避けられないこの日本。どちらかというと年配の比率が高いフライフィッシングというジャンルにおいて、放っておけばこの先マーケットは必ず縮む。ブームは必ず去るし参入者が増えると様々な問題が起こるので無理やりブームを起こす必要はないが、専門誌も発刊できなくなるようなレベルまで落ちてしまってもよいのだろうか。フライフィッシング業界に携わる人はそれでもよいのかと、自問自答が必要だ。

フライフィッシング業界はマーケットを広げようとする意識が絶望的に足りない

一応補足しておくが、たまに出るムック系はとても面白いので、そうしたものは消費者のニーズに合っているのだろうと思う(前述の『SALT & WARM WATER FLYFISHER』がよい例)。また、インターネット(特に動画配信、インタラクティブな企画)をうまく使うなど、消費者へリーチさせる方法はいくらでもあるはずなので、紙媒体に限定しないほうがよいと感じる。IT化が遅れている産業でもあるのだから。

某誌の大台記念号の特集は大変よかったので(私のまわりでも評判よいようだ)、今後も尖った路線でよいのではと思う。もっともムック的な作りになってきている気がするので、なおさらマッチする。そうなるとこれからフライフィッシングをはじめようとする人たちには酷かもしれないが、それはそれでそれ用のムックを出せばよい(すでに某誌がやっている)。

ショップやメーカーが商品を売るために高価なフラッグシップモデルを推すことは当たり前。実際、最新のマテリアルに質の良いコスメでデコったロッドやリールはとても素晴らしい。ここぞというときににその性能は遺憾なく発揮することは、私自身実感している。ただ、、、普段の釣りでそこまでの性能が必要かどうかは考える余地がある。

USD1,000ロッドでもUSD100ロッドでも釣れる魚は同じ

中華の格安ロッドはモノはコピーしているがクオリティはコピーされていないので、耐久性や性能面では確実に劣る。なので、たとえば不安要素を減らしたい遠征やキャスティングインストラクター試験では使用を避けたいのは事実だ。えげつないコピー品も存在するので、気分的にも避けたい部分はある。しかし、ただ釣るだけなら中華モノで何ら問題ない。どうしてもそれが嫌なら各メーカーの廉価版という手もある。有名メーカーの廉価版は基本的にアジア製なので中華モノと大差ないかもしれないが、資本力ゆえに品質面はそれなりに担保されている。

単に性能面だけでなく、こだわり、嗜好、見栄、他者へのアピールなど、有名メーカーのフラッグシップモデルを使いたくなるのは重々理解しているし、よりよいものを使用することで気分があがるのも事実だし、趣味だからこそ大事な要素だろう。とはいえ、これからフライフィッシングを始めようとしている人に最初からそれを押し付けるのはよくない。

マーケットのパイが小さく利益率も決して高くないはずなので難しいのは承知の上だが、もっと低価格で手を出しやすい製品を出していかないと(宣伝しないと)、フライフィッシングをはじめたくても価格面で断念する人を掬いあげる(救いあげる)ことはできないだろう。

特に、遠くの渓流や湖までいかなくても、高い釣り券が必要な管理釣り場に行かなくても、安近短で手軽に手を出しやすい、バス・ギル・コイ・オイカワ・カワムツ・漁港の小物...このあたりを楽しめる格安タックルとその楽しみ方を伝える媒体が充実すれば新規参入は増えるはずだ。実際、ルアーフィッシング業界では、コイ科の小物をルアーで狙う釣りを「チャビング(Chubbing)」と称してマーケットを広げようとしている(もともと海外発祥だが)。「フライフィッシングは管釣りで練習して渓流で楽しむもの」という化石みたいな考え方、上品ぶった「サケ・マス至上主義」からの脱却は必至といえる。皆が皆、渓流へ行く必要なんてない。フライフィッシングはサケ・マスを釣る手段では決してない。

この業界の頭打ちを打破するための鍵となるのは「試行錯誤の余地」「可能性という伸び代」の二つだと思っている。それはおそらく一般的な渓流の釣りにはもうなく、マーケットがそこから抜け出さないとこの業界は廃れていく一方だろう。いくらメーカーが頑張っても、好奇心と開拓心が旺盛なフライフィッシャーはそこにはもういないし、この業界のプロモーション不足とマーケティング下手ゆえに「フライフィッシング=渓流でやるもの」と洗脳されてしまったフライフィッシングに興味がある潜在顧客も逃がしてしまうだろう。メディアや売り手側がそれに気づけなければ本当に終わる。

この業界の頭打ちを打破するには「試行錯誤の余地」「可能性という伸び代」にフォーカスすること

事情を知らない外野がゴタゴタ述べるなというのは理解しているが、消費者の一人として現状に危惧しているので一石を投じたい。

エントリの主旨から外れるが、少し追記したい。

残念ながら我々消費者側にも問題のある人がいるのも事実だ。自分と合わないスタイルを非難したりしていないだろうか。何かしら被害を被っているならともかく、同じ遊びを楽しむ同士なんだから気楽に楽しもうではないか。

それと、釣り情報ばかり追い求めていないだろうか。情報過多時代で答え(のみ)を求める人が多くなったような気がする。釣り場ガイド本や釣り場情報記事を載せた号の雑誌の売れ行きがよいといわれるが、裏を返せば我々消費者自身が雑誌をつまらなくしている一因でもある。巷のBlogも釣行記事が人気なのも納得できる。

フライフィッシングは過程を楽しむ釣りではなかったか。一番楽しいかもしれない試行錯誤というプロセスをすっ飛ばして早々と結果や答えを求めることが一概に悪いとは思わないが、そのプロセスは後に自分にとってかけがえのない財産になる。結果はお金で買えるが、経験はお金では買えない。

とまぁ、書きなぐったが、いちフライフィッシャーの戯言だと思って流してほしい。「自分と合わないスタイルを非難したりしていないだろうか」と書いている私自身がメディアをdisっているのだから(苦笑) 

嗚呼、なんというオチ...

P.S.
このエントリはうまくまとまらなかったので折を見て推敲しアップデートし続けたい

2020/12/24

ランニングラインのループにおけるガイドに引っかからない末端処理

Underwater,フライフィッシング,東京フライフィッシャーのしがない戯言

ヘッドとランニングライン、フライラインとバッキングライン、リーダーとフライラインなどラインを結ぶ機会は多いだろう。周知の通り接続方法はいくつかあり、なるべくガイドに引っかからないように、あるいは、ヘッドの交換がしやすいような方法をいくつか使い分けている人は多い。接続方法に関してはググればすぐにたくさん出てくるので詳細はそちらに譲るとして、あまり書かれていないちょっとしたTipsを紹介しよう。

接続方法のひとつにループトゥループがあり、そのループはフライラインに溶接されたループであったり、ランニングラインの先端に自ら作ったループかもしれない。後者の場合、なるべく結び目を小さくしたいのでパーフェクションループでループを作っている人が多いと思う。

モノフィラの場合はパーフェクションループ(ノット)が多いと思うがそこに一工夫

私もそんな一人だが、リーダーやランニングラインなどループ本体がナイロンやフロロの場合にある工夫を加えている。

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皆さん、末端つまり余りをこんな感じでカットしていないだろうか。

写真では説明のためループを大きくし余りを長めに残しているが、リーダーの場合はこれよりずっと小さく余りも短いだろう。リーダーのバットをパーフェクションで結ぶ場合でヒゲをほぼ残さないようにする場合、かなり締め込んでおかないと大型魚とのファイトで簡単に抜けるので注意(素手だと厳しいので、ノットツールを使うことをおすすめしたい)。瞬間接着剤で固定する方法もアリだが、つけ過ぎると結束強度が落ちる上、割れることがあるのでほどほどに。

余りが多少あっても細いラインで結び目が小さい場合は結びコブも小さいので、この状態でもガイドへの引っ掛かりは少なくストレスもあまりない。だが、パーフェクションループであっても、少し太いラインだとコブが大きくなり、精神衛生上問題になるレベルになる。

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そんなときはこのように余りを大きく残してみてほしい。特にモノフィラのランニングラインの場合は効果大だ。

なぜなのか。

説明しやすいように便宜上以下「余り」を「ヒゲ」と表現する。

ヒゲが短いとコブとヒゲのL字(結び方によってはV字)の部分がガイドワイヤーに挟まるように引っかかる

ガイドにコブが引っかかる場合の多くは、コブに近い部分のヒゲがガイドに当たるケースが多い。ギリギリでカットしたヒゲは当然ながら短いため、しなやかさは皆無で張りがとても強くなる。フロロだとなおさら。

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その結果、コブとヒゲのL字(結び方によってはV字)の部分が丁度ガイドワイヤーに挟まるように引っかかることが多い。これがガイドに引っかかる不快の一因。

ヒゲが長いとコブとヒゲの間の部分がガイドワイヤーに挟まらずにスムーズに通過する

ヒゲを長めにするとどうか。コブがガイドを通過する際、適度なしなやかさと張りのあるヒゲの部分がガイドワイヤーに当たってコブが反対側に押し付けられる。

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その結果、ヒゲは反対側(つまりロッド先端側)に開いた角度で倒れるため、コブとヒゲの付け根の部分が挟まることが少なくなる。

このようにほんのチョットの差で快適さに差が出る。

もちろん、このような工夫を施しても毎回まったく引っかからないかといえば決してそんなことはないが、引っかかる回数は減るし、引っかかったとしてもすり抜けやすい。そもそも、ループのノット部分(コブ)ではなく、ループ同士の接続部分が段差になって不快になっているケースもあるだろう。

なお、結びコブが大きくなるノットや市販リーダーのバット部では結びコブ自体がガイドに引っかかりやすいので、この方法もあまり意味がない。また、トップガイドの角度やスネークガイドの形状によっても合う合わないがあり、ラインの太さや素材、リトリーブ方法やスピード、外気温や水温によっても微妙に感触が変わるので必ずしも万能ではないが、ガイドへの引っ掛かりが気になって仕方のない方はぜひ試してほしい。ヒゲの長さは素材やガイドの形状に合わせて調整し、都度最適解を探ることをおすすめする。