ラベル チヌ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル チヌ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024/07/01

ユーロチヌ(ユーロニンフスタイルによる落とし込み・ヘチ釣り・チヌ・クロダイ釣り)

Underwater,フライフィッシング,東京フライフィッシャーのしがない戯言
 

フライフィッシングで釣るクロダイに関しては、浜名湖をはじめとするシャローフラットでの釣りが王道かつ主流であることは誰も否めないだろう。いまでこそサイトでクロダイを釣ることが当たり前になっているが、それ以前はルアーフィッシングをマネてポッパーで狙ったり、落とし込み・ヘチ釣りをマネて重いイガイ・カニパターンをフライラインを使って当たりをとる釣りを行っていたと思う。

前者は主に関西方面で行われていたが、近年東京湾でも通用することがわかり、クロダイが多いエリアではルアーフィッシングだけでなくフライフィッシングでも行われるようになってきた。後者はどうか?ルアーフィッシングでは後述するクロダイの増加と投げ釣り禁止問題に伴い、ガンクロゲームや壁チヌといったスタイルが徐々に浸透しつつあるが、残念ながらフライフィッシングとしては以降の発展は乏しく、ほとんど誰もやっていないのが現状だろう。

「シーバスに代わる東京湾奥のターゲット(クロダイ)を、オカッパリかつ釣り方の制限がある中でフライフィッシングで釣るにはどうすれば?」という問いに対する現時点での最適解

近年、東京湾奥ではシーバスの数が減って、クロダイが激増中である。壁沿いにシーバスが着けなくなるほどクロダイが増えた。一方で、投げ釣りが禁止されてしまったエリアが増えつつあり、ルアーはもちろんフライを振ることも難しくなってきた。サイドキャストに関してギリギリ黙認でOKというところが多かったが、場所によっては明確にNGとされ、アンダーキャストかつ自分の前だけにキャストする場合のみOKになっている。もはや、ルアーフィッシングもフライフィッシングもオカッパリでは絶望的な状況と言えるのが東京湾奥だ。

夜な夜なフライでシーバスをオカッパリで楽しんでいた私は、東京湾でオカッパリができなくなってしまうと自宅から短時間で釣行可能な貴重なフィールドを失ってしまう。そこで、この状況の変化を悲しむのではなく、「どうにかして楽しむ方法はないか?」と考えた。

軽く細いタックル・ラインシステムがキモ

そんな中、昨今のユーロニンフの流行と、ガンクロゲームで使用するリアルではない擬似餌(「ルアー」ではなく、あえて「擬似餌」と書きたい)からヒントを得て、ユーロチヌというスタイルを考えた。もちろん、私が考えたというのはおこがましく、おそらく他の誰かも試みている(いた)と思うが、公な情報がないのでこのエントリで紹介したい。

他の方はご自身の考えがあると思うが、私は、

(1) 8フィート以下の短く張りのよいフライロッド
(2) ゲーム性を高めるためなるべくなら特に何かに似せたものではないフライ
(3) 昔行われていたフライラインを用いた落とし込みではないモノフィラの細いラインシステム


この三つを基本としたユーロニンフのスタイルを軸にしている。

ナイトゲームでのUV効果は絶大

(1) に関しては4−5番程度のトラウトロッド。日本の渓流向きの柔らかいものでは合わせのパワーが伝わりにくくファイトでのされてしまうので(それはそれで楽しい)、海外製のトラウトロッドやパンフィッシュ用のロッドがベスト。私はEchoのGeckoを多用している。足元から海まで護岸が張り出していたり、水面までだいぶ高さがあったり、階段状に深くなるポイントが多いエリアの場合は8.6フィート程度あってもよいが、9フィートだとさすがに長過ぎるうえ細かい操作がやり辛い(ただし、前打ち的な釣りをするならアリ)。

(2) に関してはサイト用より小さ目、たとえば伊勢尼7-8号にUVマテリアルを使用したもの。ティペットを4X程度、あるいは、グラスなど柔らかいロッドを使用する場合は、小さめあるいは細軸のフックのほうがバランスがよい。形状はなんでもよいと思うが、ナイトゲームの場合はUVの入ったマテリアルを使用するか、イレグイマーカー(ケイムラクリア)で着色すると効果大。私はUVのシェニールをぐるぐる巻きした簡素なものをメインで使用している。具体的にはこちら。落ちていくものに反応するので、カニやイガイ・ミジガイのイミテーションはもちろん、それこそ消しゴムやスポンジを削り取ったものでもよいが、ナイトゲームで使用するならUVを入れるかマーカー着色を行いたい。

夏も冬もシーズン通してブラックのUVシェニールぐるぐる巻だけで釣果は出ているが、イガイが落ち始める時期と重なるためか、盛夏を過ぎたあたりから秋口にはブラックの反応が悪い時がある。反応が悪いと感じた場合は、フジツボを意識したホワイトやフナムシ・カニを意識したブラウンやグレーのカラーをおすすめする。潮が濁っている場合はチャートリュースがよく効く。冬から春にかけて海苔のような藻が壁沿いに付着する時期は、ダークオリーブもおすすめしたい。

それから、ユーロニンフといえばタングステンビーズだが、テンションを掛けたいナイトゲームでは特に有効。ただし、沈下スピードが速すぎる嫌いがあり現場での重さの調整が難しいので、軽めのダンベルアイやチェーンボールで巻いておき、ガン玉で調整するほうが汎用的。もしタングステンビーズを使用する場合はあまり大きくないものをおすすめする。たとえば、伊勢尼8号で4mmをMaxとして、3mmだと入らないことが多いので、その場合はチヌ針もしくはユーロニンフ用やジグ単用のフックを使用する。現場で重量調整を頻繁に行う場合は、フライをノンウエイトで巻いておき、タングステンビーズを中通しにしてテキサスリグのようにして使う方法もおすすめ(この方法だとビーズの穴とフックの太さとゲイプカーブやカエシの張り出しが適合しない場合でもOK)。

UVについて少し補足したい。クロダイはUVに好反応。デイゲームやナイトゲームでも明るい場所ならよいが、真っ暗なポイントでフライを認識させるために夜間でも微量に降り注ぐ紫外線を最大限に有効活用したい。そのため、夜間はUVの入ったシェニールを多用している。

なお、ガン玉での調整の有無問わずフライ自体を重くしたい場合は、より重いダンベルアイを装着するのではなく、レッドアイやレッドワイヤー、板オモリ、ガン玉や割ビシをフックに挟み込んでプライヤーで潰すなどしてボディ内部にウエイトを持たせたい。5/32を超えるような3/16や7/32といったサイズだとどうしても出っ張りが多くなり、閉じたクロダイの口の中に引っかかりフッキングが甘くなりやすいからだ(アイの上にガン玉を打った場合はフライとの間がフリーになるので、3Bや4Bといった大きめのガン玉でもフッキングが悪くなるようなことはほぼ感じない)。フックサイズ(ゲイプ幅)が小さめだとそれが顕著だが、3/16や7/32といったサイズを使いた場合はフックサイズを上げたりロングシャンク気味のフックに変えることである程度回避できる。

(3) は落とし込み・ヘチ釣り用の道糸もしくはユーロニンフ用のサイターがベストで、太さはストラクチャーの多いところでは3号とし、万能なのは2.5号。3Xや3.5Xのティペットを多用するなら2号のほうが親和性がよい。フライラインは使用しないので、バッキングラインに直接接続でよい。もちろんユーロニンフのようにユーロニンフ用のラインを使用してもよいが、ユーロニンフのように放り投げる(前打ち)スタイルを行わない限り専用ラインとしてはほぼ意味がない。なお、カラーはお好みでよいが、ナイトゲームでは圧倒的にホワイトが見やすい。

次にリーダーシステム。サイターとティペットはスイベル(スペイ用の極小スイベルがおすすめ)を介して結ぶ。ティペットがよれて回転しやすいカニやイガイ・ミジガイパターンのようなフライは警戒されやすいためだが、ほとんど回転しないフライならティペットリングやスプリットリングでもよい。ナイロンのサイターとフロロのティペットなど、素材の異なるモノフィラ同士を直結すると抜けたり切れたりすることが多いのでノットはしっかり締め込みたい。

ティペットはナイトゲームでは2X-2.5Xで、デイゲームの場合はワンランク細くが基準。澄み潮の場合も細くする。ティペットの長さは2フィートあれば十分で、長くても3フィート。なお、水面直下で当たる場合はティペットが沈みきらずにサイターが視界に入らない。そのためナイトゲームでは1フィートにしてしまうこともある(デイゲームではサイターがクロダイの視界に入るのでNG)。

ナイトゲームの場合はケミホタル必須、ただしラインの位置と沈下スピードの確認が主な役割

そして、ナイトゲームの場合はサイター側にケミホタル(25)を装着したい。常夜灯カンカンの下ではサイターが見えるが、明暗の影になっている場所や常夜灯のない場所ではサイターがほとんど見えないので、明るい場所以外では必須と考えてよい。ただし、後述しているとおりケミホタルそのもので当たりを取ることは少なく、ラインの位置と沈下スピードの確認が主な役割。

次に釣り方。落とし込み・ヘチ釣りのようにエサ+オモリの重さでリールを逆回転させて沈めるようなことはしない。フライリールではその釣り方はマネできないし、ユーロチヌはクロダイが上ずっている夏場を中心とした釣りなので、原則としてフライロッドの長さより深い場所は狙わない(狙えない)。もうおわかりのように、ティペットにフライを結んだ状態でフライをロッドのグリップエンドまで引っ張ったときに引き出されるサイター+ティペットの長さ、つまりフライロッドの全長のラインシステムだけで釣りをする。つまり、リールを逆回転させて落とし込まない場合のヘチ釣りと同じ(潮間帯を狙うタナ釣り)。ただし、足場が高く海面まで距離がある場合は、リールからサイターを引き出して調整する。

具体的な釣り方はこうだ。

(1) 最初にラインシステムをフライロッドの長さと同じ状態まで引き出す(ナイトゲームの場合は後述するケミホタルのセッティングを行う)

(2) ポイントに対して垂直に落とす(デイゲームの場合はフリーフォールまたは軽めのテンションフォール、ナイトゲームの場合はガン玉やジンタンで重さ調整をしつつ軽めのテンションフォールで行い、水面すぐ上のサイターに視線をフォーカスしつつケミホタルまでの間を視界に入れておく)

(3) 違和感(糸がたるむ、糸が横に動く、急に引っ張られる、コツンと当たるなど)を感じたら合わせる

(4) ロッド一本分(ケミホタルを装着している場合はケミホタルが水面に着く程度まで)落とし込んだらカラ合わせ(水切り音が出ない程度に「アタリを聞く」ように軽く合わせ、重さを感じたら追い合わせ)

(4) のあと1-2歩(1m前後)前に進んでから(2)へ。あとはその繰り返し。(2)は壁際ギリギリが鉄則だが牡蠣殻やイガイが密集している場所だと引っかかりやすいのでナイトゲームなら少し離してもよい。垂直護岸だと理想は5cm以内だが、現実的には10cmほど離れてしまうことが多い。15cmまでなら許容範囲で、20cmだと怪しくなってきて、30cm離れると厳しい。強風時や波っ気のある場合は揉まれて落ちるので、多少離れていてもなんとかなる。水面付近で壁から離れていても、フライ付近は壁に寄っていたりするからだ(もちろんその逆も然り)。ゴミ溜まりの場合は壁沿いにこだわらなくてもOKで、ゴミ下に落とせば普通に食ってくる。

なお、(4)でかかることも多く、当たりを取るのが難しい釣りだとつくづく痛感するが、(3)のあたりを掴めず(4)に期待すると極端に釣果が落ちるので要注意。

このあたりは落とし込み・ヘチ釣りの情報を参考にしてほしいが、少し違うのは(2)の落とし方。ナイトゲームの場合は当たりが非常に取りづらいので、風も波もなく潮もほぼ止まっているような場合を除き、ガン玉やジンタンを追加して意図的にリグ全体をやや重くしてテンションをかけながら落とす方法だ。この方法により糸ふけや手に感じる当たりを格段に捉えやすくなる。

ケミホタルは直接見ておらず水面側(水面の上)のラインを注視している

使用するロッドの長さにもよるが、7.6-8フィート程度ならロッドティップからフライまでラインを約2mほど引き伸ばした状態からスタートする。レンジが深めの場合は2.5mほど引き伸ばすし、足場の高いポイントや潮が下がって水面まで距離が出てきた場合も同様に長めに垂らす。反対に水面直下での当たりが多い場合は手返しよく探るためため2m以下まで短くすることもある。フライリールではエサ+オモリの重さでリールを逆回転させて沈めるような釣り方ができないため、狙うレンジ・潮位・足場の高さに応じて臨機応変に長さを調整したい。なお、ケミホタルを使用する場合は一番下までフライを落としたときにケミホタルが水中に入らない程度の位置にセットしたい。水中に入ると光が拡散されるためか、警戒されやすい気がする。

ケミホタルを付けてもそれを注視することは少なく、ケミホタルと水面の間の水面側(水面の上)のラインの変化を感じる(「見る」というより「感じる」が適切)ようにしている。ラインに変化があればケミホタルにも伝わり光の揺れを感じるので、ケミホタルは視界の中になんとなく入っていれば十分である。

はじめての場所では状況がわかるまで探る間隔は一定でよい。よくあたるポイント・ここぞ!というポイントは探る間隔を狭くし、ぱっとしないポイントは間隔を広くして探る。あまり時間のない短時間釣行ではめぼしいポイントのみ探ることもある。また、明らかにうわずっている場合は水面下1メートル程度にし活性の高い魚だけを狙ってテンポよく進むことも考えよう。数百メートルある護岸のストレッチを細かく切り刻んでいくと、端から端まで2-3時間は余裕でかかってしまう。短い時合にアジャストするためにテンポよく探っていくには、横の幅(フライを落とし込む間隔)と縦の幅(フライを落とし込む水深)をうまく組み立てることがとても重要だ。

横の幅(フライを落とし込む間隔)と縦の幅(フライを落とし込む水深)をうまく組み立てる

一度探った護岸を折り返して探ることも有効で、その時に居なかった魚が入っていたり、探っていたレンジに居なかった魚が上がってきたりすることが多い。先行者が多くて前に進めない・エリアを変えても先行者が多い可能性が高い場合は積極的に行おう。なお、復路では往路と異なるレンジと間隔、別のリグ(フライやガン玉の重さを変える)で探ってみるのもおすすめ。あたりが頻発した場所は時間をおいて再度探るとやはりあたることが多い。

フライの重さについてあらためて解説する。メーカーや銘柄によって多少差はあるが、ダンベルアイ1/8でジンタン3号(約0.25g)、ダンベルアイ5/32でガン玉Bの重さ(約0.5g)の重さなので、まずはその基準でダンベルアイまたは同じ重さのチェーンボールを装着したフライを用意し、風や波、潮流など必要に応じてジンタン3号(約0.25g)〜ガン玉3B(約1.0g)程度を追加して調整する。基本は魚に違和感を与えないような微妙に糸がふける程度の重さがよく、重くするよりは軽くしたい。だだ、ナイトゲームかつ暗いポイントだとあたりを取るのが難しいので、慣れないうちはやや重めにすることをおすすめする。

私の場合、風もなく凪いでおり潮も動いていない場合はダンベルアイ1/8のフライ+ジンタン3号もしくはダンベルアイ5/32のフライにガン玉なしが多い(つまりどちらもダンベルアイ+ガン玉orジンタンで約0.5g)。風や波っ気があり潮も速い場合はダンベルアイ5/32のフライ+ガン玉B〜3Bが多い(ダンベルアイ+ガン玉で約1.0g〜1.5g)。実際にはこれにフライフックやマテリアルの重さが加わるが、リグ全体で2.0gを超えてくるようだと細かい当たりが取りにくなり、フライを喰ったときに吐き出されるのも速い気がする。ガンクロゲームやエサの場合はリグ全体がもっと重くなると思うが、フライ(ユーロチヌ)だと重いリグでは繊細な釣りができない。

それから、釣りをしている最中はタモの柄やリール、フィッシュグリップなどを柵に当てないようにしたい。ガン玉とダンベルアイを装着したフライが当たる音もとても響く。当たったときに響く「カン!」「コン!」はとてもスプークしやすいので最大限に気をつけたい。魚が見えているときに確認するとよくわかるが、人影や足音以上に警戒される。

全体を通して細かい話はいくつかあるが、大雑把に書くとこんな感じだ。

いかがだろうか。

なお、これは現時点での私の見解であり、今後経験値がさらに増えることでまた違った考えが出てくる可能性は否めない。明日は180度違うことを言っているかもしれないので、その点はご理解ご了承いただきたい。

ユーロニンフ自体が否定されることもある昨今、これをフライフィッシングと呼ぶかは各々の考え・価値観次第なので、ここで言及も議論もするつもりはない。

ユーロチヌ、これはフライフィッシングなのか?

特筆すべきは、デイゲームだけではなく、ナイトゲームでもデイゲームと遜色ない釣果を得られることだ。いや、むしろナイトゲームで楽しむものかもしれないと思うほど夜によく釣れる。真夏の灼熱の東京で真っ昼間のデイゲームは辛いものがあり、また昼間はヘチ釣り師が多くポイント争いになるのと観光客で気が散るので、ナイトゲームがおすすめだ。言うまでもなく真っ昼間でも釣れるが、人混みが嫌い、静かに釣りたい、都会の中での釣りに気が引けるなら、静寂な夜をおすすめしたい。夏は蚊の対策も忘れずに!

もともと、夜間の短時間釣行という湾奥のオカッパリシーバスと同じスタイルでクロダイを釣りたいと考えていたが、ユーロチヌはそれに見事にハマった。

ただでさえ当たりをとるのが簡単ではない夜の落とし込み・ヘチ釣りスタイルで、匂いも味もしないフライ、しかもガンクロゲームで使うルアーより小さ目で軽くアピール力のないものを使用してクロダイを釣ろうとするのだから、側からみたらエキセントリックな釣法に映るかもしれない。

いますぐユーロチヌをはじめたい方におすすめのスターターキットはこちら

サイトで使用するような6−8番ロッドだとクロダイをかけてもヒットからランディングまでずっとリールファイトになることはほぼないが、ユーロチヌで使用するロッドは柔らかく、ロッドの真下で掛けるためにラインのスラックがまったくない状態でファイトがスタートする。したがって、毎回最初から最後までほぼリールファイトになる。Geckoだと40cm程度のクロダイでもバットから曲がり、強引に止めるとティペットが簡単に切れてしまうので、毎回ヒヤヒヤする(意訳: 楽しんでいる)。

<2025/07/29追記>
最近はグラスの4番で遊んでいる。40cm1枚で腕がパンパン(笑)

以下余談。

私はサイトフィッシング中毒者なので、ガイドではないプライベートではサイトでの釣りを最優先にする人だ。渓流はドライフライ専門だし、湖も基本引っ張らずに浮きものしかやらない、南の島のフラットもサイトしかやらない。ライズやテーリングを狙ったり、魚体を直接目視して魚を釣りたい人である。とはいえ、サイトが難しい時間・条件・場所で釣りをしなければならないことだってある。

浜名湖より釣れるのは事実なので、フライで手軽にクロダイを釣りたいなら強くおすすめしたい

夜しか空いていない、遠出する時間がない、でもフライでクロダイが釣りたい、サイトが理想だがブラインドでも許す!というような人(そう私だ)にとってはユーロチヌ@ナイトゲームは救世主。時間あたりのヒット数だけで言えば浜名湖の数倍釣れる。

クロダイが急激に増えている東京湾とはいえ、実際に急増しているのは内湾と呼ばれる湾中(湾央)と湾奥。外湾と呼ばれる湾口は以前からクロダイが多いとされる三浦半島や内房に位置するが、クロダイの数は増えているものの湾奥と比較すると急増した印象はあまりない。湾口エリアの河口や干潟でも思っているほど数は見られない(目視できるようなシャローがあまりないという理由もある)。西日本と比較すると見える魚影は薄く、浜名湖や瀬戸内、九州のようなイメージでシャローでのサイトフィッシングを期待するとうまくいかないことが多い。東京湾のオカッパリでクロダイをイージーに釣りたいのなら、湾口のシャローゲームではなく、湾中(湾央)や湾奥でのユーロチヌをおすすめする。

皆様、特に東京湾奥までさほど遠くないソルトフライフィッシャーはぜひ試してみて欲しい。ポイントや釣り方など勝手がわからない方向けにガイド 「湾奥クロダイ@フライフィッシングガイド」も行っているので、お気軽に!

2021/04/12

奄美大島でフライフィッシングをやる場合の参考情報

以前、房総半島、三浦半島における漁港FFに役に立つ?情報を発信した。今回はその続きとして、伊豆半島といきたいところだが、ここしばらく伊豆半島で釣りをしていないので現在の状況がわからない。立ち入り禁止や釣り禁止のエリアが刻々と変わる漁港において、古い情報は混乱と(現地での)騒動を招くだけなので記述は諦める。

その代わりといってはなんだが、日本の南の島での陸っぱりソルトウォーターフライフィッシングについて、ロコアングラーやフィッシングガイド利用ではなく、遠征組の観点から遠征を予定している人に向けて役に立つ(かどうかわからないが)情報をお伝えする。本シリーズのコンセプトに則り、あくまでも「この島・エリアはこんな特徴があります」というお話であり、釣り場紹介ではないし釣り方の説明でもない。釣り方に関しては私よりはるかに現場経験値の高いロコガイドやロコアングラーにお任せしたい。

なお、概要や釣り方に関しては00年代後半から何度か発刊されたムック『Salt FlyFisher』や昨年話題になった『SALT & WARM WATER FLYFISHER』に記載されている内容に目を通していただければと思う。ここで私がウンチクを述べるよりはるかに有益な情報が満載だ。ここではそこには書かれていない内容や同じような内容でも少し違う角度から述べたい。

さて、日本の南の島といっても南西諸島と小笠原諸島に大きく分けられる。残念ながら小笠原諸島での釣りの経験はないので今回は省く。また一口に南西諸島といっても、種子島や屋久島あたりから与那国島までとてつもなくも広い。距離・エリアでいうと東北の渓流を端から端まで紹介しなくてはならないくらいの幅広さがあり、とてもではないが細かく説明できない。そもそもすべての島を制覇したわけではないので、それぞれの島について詳しく述べることもできない。なので、本シリーズでは奄美大島、沖縄本島、宮古列島(宮古島〜下地島)八重山列島(石垣島〜西表島)の4つエリアに絞ることにする。

Underwater,フライフィッシング,東京フライフィッシャーのしがない戯言

まずは奄美大島から。

勝手がわからない方向けに南西諸島のフライフィッシングガイドも実施しておりますので、ぜひどうぞ!

奄美大島はシャローフラット天国


奄美大島は意外と広い。日本の島では佐渡の次に大きい第5位だ。九州本土と沖縄本島のちょうど中間地点に属し、本土と琉球の双方の文化が交じる。また、黒潮の本流が奄美大島と屋久島の間を流れ、生物分布境界線である渡瀬線も位置していることから、ここを境に南方系の生物に切り替わる。このように文化や生物といった境界線に位置する島であり、南西諸島の中でも特異な島といえる。気温も湿度も植生も集落も南国のそれだが、どことなく本州っぽい部分もあり、独特の雰囲気がある。

日本におけるソルトウォーターフライフィッシングシーンでいま一番アツいのは、なんといってもクロダイだろう。その4大聖地といえば、東から「多摩川河口(通称「TOKYO FLAT」)」「浜名湖」「大村湾」「奄美大島」といえる(私の勝手な意見だが)。木更津の盤州干潟や瀬戸内海といった場所もそれなりに有名だが、前述の4箇所はクロダイ・キビレFF好きならぜひ一度は訪れておきたいエリア。

その中でも奄美大島は「ミナミクロダイ」という、本土とは異なる種類のクロダイがターゲットになる。私の感覚だと、フライに対する反応は通常のクロダイより断然よく、大変アグレッシブに感じる。その反応はどちらかというとキビレに近いかもしれない。ただし、そこはクロダイ。アプローチが雑だとすぐにスプークする。

私自身これまで奄美大島から西表島までミナミクロダイを狙ってきた。チヌが入り込みやすいシャローが多いので魚影が目立つという理由もあると思うが、魚影は奄美がダントツといって間違いない。ミナミクロダイに絞った釣行を考えるのであれば、奄美以外に行く必要はないと感じるほど。ミナミクロダイ用のフライはUNDERWATER ONLINEで!

ミナミクロダイの魚影はすこぶる濃い

その日の状況にもよるが、(よほどのドシャローでないかぎりなるべく立ち込まないほうがいいが、)ウェーディングしていると360度ミナミクロダイだらけになることもあり、アプローチやランディングに失敗しても次の魚が待ち構えているため、魚を見つけることからアプローチ、フライへの反応、リトリーブ、フッキング、ランディングまで、とてもよい練習になる。浜名湖でコテンパンにやられている人が癒やしを求めるのにも丁度よい。

もちろんミナミクロダイ以外の魚も豊富。オニヒラアジやカスミアジ、GTといったトレバリーから、ゴマモンガラやキヘリモンガラなどのトリガーフィッシュ、サンゴやゴロタにはカンモンハタなどの根魚、河口付近にはコトヒキやマングローブジャックなど、沖縄に勝るとも劣らない、本当に様々な魚がいる。ギョッとするようなサイズの魚が目の前に現れることもしばしばで、沖縄と違って本州っぽいポイントも多くそのギャップに驚かされる。

さて、肝心の釣り場だが、いわゆる南の島のフラットフィッシングスタイルで釣りをするのであれば、北東部エリアに絞ってよいと思う。島の中ほどから南にかけては断崖絶壁や急深部、ゴロタやサンゴが多く、またどうしても逆光になるポイントも多く、フライで効率よく釣りになるポイントが少ない。もちろんないわけではないのだが、一つ一つのポイントがそれほど広くなく、またポイント同士が離れていることが多く移動に時間がかかる。そのため、じっくり狙うのも、ランガンスタイルでも不向きだろう。

1-2週間程度長期間滞在できるのであればポイント開拓がてら様々なエリアを巡るのも楽しいと思うが、3-4日程度しか滞在できないような通常の遠征では時間を食いつぶすだけなので、ガイドフィッシング以外ではおすすめできない。私の経験上現実的な話でいうと、短期遠征の人が南下して意味があるのは住用川の河口あたりまでと感じる。ただし、宿の拠点を南部に置くのなら南部エリアはもちろん加計呂麻島もターゲットになるだろう。

何度も奄美に訪れているなら、たまには北東エリアを捨て南部にしぼってもよいと思う。それでも奄美空港から加計呂麻島を望む瀬戸内町までは沖縄本島で那覇空港からやんばる方面までいくような時間を要する。もちろん観光なら気にならないが、釣りとなると釣りをする時間、ましてやソルトの場合タイドに合わせないと釣りにならないので、到着日などは移動時間を考慮した釣行スケジュールを立てないと時合を無駄にするので注意だ。

話を元に戻そう。

奄美は北東部エリアに絞って構わない

北東部エリアには浅くて広いフラットが多く、私が集中的に通うのもこのエリア。太平洋側と東シナ海側(厳密には東シナ海と太平洋の区切りが喜界島にあり、喜界島の東が太平洋で奄美本島は東シナ海に位置するという話もある)を容易に行き来することが可能で、太陽の角度や風向きに合わせてポイント移動も気兼ねなくできる。時間が限られている遠征組にとっては好条件。なお、フラットは無数にあるが、リーフエッジが発達しているのは空港南側から北部先端付近西側までの潮通しのよい場所に限られる。リーフに限らず、奄美においてフラットで容易に立ち込み可能な場所は北東部エリアに集中しているので、大前提の情報として押さえておきたい。

ポイント近くまで車が通れる道あるいは人が歩けるような道がないところもあるが、そのようなポイントは潮が上げてくるとフラット伝いあるいは岸沿いで戻ってくることができなくなる場所があり、最悪の場合は藪や山の中を突っ切ることになるだろう。山越えや崖の上り下りなどロックショアの釣りに長けているなら問題ないと思うが、崖からの滑落やハブ遭遇のリスクも高く、よほど熟知している場所でない限りまったくおすすめできない。

ボトムのマテリアルも様々で、沖縄本島〜宮古列島〜八重山列島あたりではあまりお目にかかれない変化に富んだポイントが続く。フラットの王道の釣りがサイトフィッシングだとすれば、実は思っているほどフライフィッシング向きのシャローフラットがない沖縄より適している。

とはいえ、典型的な南の島のイメージで行くと面食らうかもしれない。奄美は場所によってボトムの色が大きく異なるため、サイトフィッシングに慣れていないと大変苦戦する。私は魚を見つけることにある程度慣れているので終始1つで通してしまうことが多いが、可能であれば偏光グラスは複数用意し、状況に応じて替えたほうがよいと思う。

サイトフィッシングなら沖縄より奄美

リーフまわりのトロピカルフィッシュ含めた五目釣り、あるいは、トレバリーに集中するのであれば宮古列島〜八重山列島をおすすめするが、魚種問わずフラットでのサイトフィッシングにこだわるのであれば奄美をおすすめする。トロピカルフィッシュ五目釣り用のフライトレバリー用のフライUNDERWATER ONLINEで!

奄美大島は降雨量が多い。北東部を除くと平らな土地がほぼないため、雲が湧きやすい。中心地の名瀬や住用あたりのいわゆる中部エリアは北東部や南部と比較して特に雨が多い気がする。そのため、スカッと晴れた状態で釣りができないことが多い。森林の様子と雨の多さは、やんばる@沖縄本島や西表島とよく似ている。その、やんばる@沖縄本島や西表島も同様だが、大雨が続くと河川流れ込み付近の海は濁りやすい。そのような状況でも、経験上問題なく釣れているので安心してほしい。もちろん、魚体を確認してのサイトは厳しいが、ナーバスウォーターやテイリングを狙うか、ブラインドでなんとかなる。

曇天雨天はサイトフィッシングには大敵だが、ナーバスウォーターやテイリングは頻繁に見られるので、よほど状況が悪くない限りボウズはないだろう。魚影そのものを確認するには晴れていないと厳しいが、実はテイリングやナーバスウォーターに関しては晴れているより曇っているほうが見やすかったりする。空の色が水面に反射してグレーになり、尾びれや波と水面のコントラストが強くなるからだ。ブラインドでも釣れるが、魚をちらしてしまうためバイトの確率は低くなるし、なにより面白くない。 

ボトムがサンドのような明るいマテリアルであれば日が差している限り魚影の確認は比較的容易だが、少しでも曇ったり暗いボトムの場合、慣れていないとまったく見えず苦戦する。

もし釣りにならないようなら、素直にガイドフィッシングに切り替えたほうがよいと思う。幸い奄美には名ガイドがいる。このエントリに目を通すより明らかによいだろう。ガイドなしで自力で釣りたい遠征組向けのエントリなのでご容赦を!

タックルに関しては各々の考え方や好みがあるので特に説明しないが、ミナミクロダイを中心にするなら#6、トレバリーやトリガーフィッシュを相手にしたいなら#8-9あたりになるだろう。奄美に限らず、南西諸島のフラットフィッシングなら概ねこのあたりの番手がデファクトスタンダードといえる。

とはいえ、ミナミクロダイに絞って#4ロッドでとことん遊ぶのもよいだろうし、#10が欲しくなるトレバリーが目の前に現れることも数多あるのでヘビーなロッドで挑むのもよい。

正直、何が起きるか予測不能なのでなんでもあり。私自身とんでもない魚を見かけている。#4のグラスロッドを手にした私の数メートル先をメーターオーバーのGTがウロウロしていたなんてこともあるし、潜水艦のような巨大なバラクーダが浮いていたりする。宮古や石垣ならそれほどビックリすることではないが、本州っぽいポイントの多い奄美だと違和感が半端ない。

ミナミクロダイ狙いなら#6ロッドが最適だが、お好みでなんでもあり

ミナミクロダイを狙っていて突然オニヒラアジがフライを引ったくっていくこともあるし、やわなグラスの#6ロッドを振っていたら目の前でゴマモンガラがテイリングをはじめる場面に遭遇することもあり、その時に手にしているタックルで獲る(狙う)しかない。

ロッド2本持ちに関して。私もたまにやるが、トレバリーに関しては足が速すぎてタックルチェンジしている余裕はない。リーフエッジや少し深めのリーフまわりにてブラインドでフライを投げ続ける釣り方ならともかく、フラットにあがってきたトレバリーをサイトで狙うには、最初からトレバリーに絞ったタックル1本で勝負しないと数少ないチャンスを逃すだろう。ミナミクロダイ用+トレバリー用あるいはトレバリー用+ゴマモン用など2本持ちでもトレバリーがクルージングしてきたときは持ち替える時間がないので、今はトレバリー!と心に決めたなら手に持つのは最初からトレバリー用のタックルにしておかないと2本持ち出していたとしてもほとんど意味がない(これで何度も悔しい思いをしている)。

ウェーディングギアに関して。黒潮が近く緯度の割に水温が高いため、シーズン初期や終盤を除く5-10月なら平均水温25℃〜はある。もし、シーズン初期や終盤でウェットウェーディングとウェーダーで迷う場合は現地ダイビングショップ(スクール)の水温情報を参考にするとよい。これは奄美に限らず南の島でのフラットフィッシングにおけるTips!

トップシーズンであれば気温も日差しも沖縄と同じ程度で、かなり暑い。よって、典型的な南の島ソルトFFスタイルでなんら問題ない。10月に入ってもウェットウェーディングは可能だが、朝晩の外気温は同時期の沖縄より下がるので、雨天や風の強い日だとその時間帯は水から上がると少し冷えるかもしれない。ウェーダーはとても嵩張るのとどうしても足さばきが悪いので、水温低めの時期は沢登り用の保温性の高いタイツをおすすめしたい。なお、時期的に奄美含む南西諸島は北風が吹くことが多くなるので、その点も考慮したほうがよいだろう。

なお、冬でもフラットで釣ることはできる。ただし、(宮古も八重山も同様だが)奄美は南国フラットではあるが常夏ではない。水温が低くなる分フラットに上がってくる魚影は薄いし、本州に近い奄美は季節風による雲がなだれ込みやすく曇天が続くのでおすすめしない。どうしても冬にフラットで釣りがしたいというなら、奄美より水温が高くいくぶん晴れ間が多い、沖縄の離島(宮古、八重山)に行ったほうがよい。

足元はいわゆるソルト用のフラットシューズより、フェルト底のウェーディングシューズのほうが適していると感じる。ウィードやサンド、サンゴといった一般的な南の島のフラットのようなシチュエーションだけでなく岩やゴロタや小石まじりのボトムも多いため、ラジアル底はかなり滑る。

フラットに通い詰めるなら専用に一足用意するだろうが、はじめて挑むなら渓流で使い込んで退役間近のウェーディングシューズでもよいと思う。

リーフエッジ付近での釣りは十分注意してほしい

奄美に限ったことではないが、サンゴや岩礁の発達した南の島のリーフエッジ(礁縁)付近で釣りをする場合は、上げ潮と時折やってくる大きな波、そしてリーフカレント・リップカレント(離岸流)に十分注意してほしい。言うまでもなくリーフの沖は外海で一気にドロップオフしている。

大きな波は海が荒れているときや近海に台風がない限りあまり心配しなくてよいが、上げ潮は要注意だ。特に大潮のときの上げは怖い。例外はあるが、インリーフは岸とエッジの間の途中が深くなっているケースが多いので、まだ大丈夫だろうと釣りを続けていて、いざ戻ろうとしたとき途中でラグーン・タイドプール(礁池)にハマって帰れなくなる。エッジ手前のリーフフラット(前方礁原)が浅いので、釣りに夢中&そのことを知らないと気がつかない。

そして、リーフカレント。サーフのイメージがあるが、サンゴ帯でも発生する。サンゴのリーフギャップ(スリット)に沿って川のようなスピードで沖に流れるので近寄らないこと。上げでも下げでも発生し、上げの場合は外洋がやや荒れているとき、下げのときは水が少なくなってきたときに威力を増すので要注意。特にリーフエッジから岸近くまで深く切れ込んでいるスリットは強烈なリーフカレントが発生しやすいので安易に近寄らないようにしたい。

なお、リーフエッジの発達していないリーフでは沖からの波を直接カラダに受けやすいので、深くウェーディングしているときはバランスを崩さないように注意したい。水の抜けないラインバスケットを装着していると顕著。

万が一の時に浮き輪になる完全防水のバッグ(パタゴニアやストリームトレイルなど)やレスチューブがあると安心かもしれない。私はパタのバッグとレスチューブを装着しているが、このあたりの安全装備については後日新たなエントリで解説したい。

南の島フラットの釣りになれている人であればよいが、はじめての南の島フラットの釣りでいきなりリーフエッジを目指すのはおすすめしない。山岳渓流並みのリスクがあるので、経験者もしくはガイドとの同行がベスト。

奄美といえばビッグツー!?困ったときの駆け込み寺

もしウェーディングシューズやフラットシューズが壊れたらビッグツーでマリンシューズや釣り用のブーツを買うとよい。ただし、くるぶしが覆われていないローカットモデルや底の薄いシューズはサーフ以外では避けたほうが無難。ビッグツーには釣具コーナーもあり、さすがにフライ用品は置いていないがルアーは売っている。ディペットやショックリーダーが足りなくなったら釣り糸コーナーで、シャープナーを忘れた場合などは工具コーナーで代用品が手に入る。ビッグツーは衣類から食料品までなんでも揃い、見ているだけで楽しい。私も必ず立ち寄る大好きな場所。地元に人にとっては何の変哲もないホームセンターかもしれないが、東京の人間から見ると独特の雰囲気があるので、奄美を訪れたなら足を向けたい。特にお土産に関してはここで買うのが一番かと思われる。

なお、北東部エリアから最短でアクセスできる大手チェーンとしてのコンビニは、龍郷にあるファミマのみ。ローカルコンビニ(島人マート)も空港近くの笠利に1軒あるが、24時間営業ではない。龍郷のファミマの北にもローカルなコンビニがあり、その他の街の商店レベルの店も数件ある。少し走れば何でも揃うビッグツーに辿り着けるが、時間のないときの数少ない食料品その他購入スポットとして活用したい。飲食店の少ない北東部エリアとはいえ昼や夜ならなんとかなるが、朝食を摂ることのできる飲食店は皆無。宿で朝食が出ないときや夕マズメまで釣りをして近くの飲食店がクローズしてしまった場合はこれらのコンビニが重宝するはず。自販機は随所にあり、沖縄の離島と比較してポイントと集落の距離が近いことが多いので、潮が引いたフラットの奥まで行かない限り、ドリンク類は必要以上に買い込まなくてもよいだろう。

なお、私のようなキャッシュレス派は、現地でのキャッシュ切れに注意したい。現金決済のみの店舗が多いからだ。もっとも観光やグルメ目的ではなく釣りだけならほとんど現金は使わないと思う。もし足りなくなりそうだったら、ファミマのATMに走ろう。

ガイドフィッシングでない場合の移動は基本的にレンタカーになると思うが、奄美は沖縄以上にノンビリしており、また、沖縄と比較して観光客が少ないので、ノロノロ走る地元の車がどうしても目立ちやすい。大潮のような短い時合のときのポイント移動ではどうしてもアクセルを踏み込んでしまうが、ノンビリは島時間と考えてこちらも気持ちに余裕を持って運転したい。 それと、奄美に限ったことではなく国内海外問わず南の島にありがちだが、夏の満月大潮のときの満潮時(夕暮れ〜夜間)では海沿いの道路にカニ(アカテガニ)が多く出現する。可能であれば低速で避けながら走りたい(対向車に注意!)。

長期滞在あるいは様々なポイントを巡りたいなら宿は名瀬でもよい。特に食事や呑みを楽しみたいのなら名瀬一択になるが、北東部エリアを集中して狙いたい場合はポイントまでの移動時間のかかる名瀬は避けたほうがよい。

楽しみをもう一つ。奄美はもちろん南西諸島全般に言えるが、昼間にフラットの釣りで結果が出せなかったときは夜の漁港で五目釣りという手もある。普段から漁港のフライフィッシングを嗜んでいる人であれば一度試みてほしい。南の島だからといってイレグイになることはないが、意外と楽しめる。

奄美でのフライフィッシングはこの1-2年でプレゼンスが上がってきている。私が通い出した頃はガイドもおらずフライフィッシャーを見かけることは皆無で、居ても奄美FF開拓者などの地元の方だったが、今はガイド+ゲストはもちろん、遠征と思われる方を何人も見かける。よい時期のよい潮回りのメジャーポイントは先行者が居て入れないことも珍しくない。世界自然遺産に登録されたので観光客も格段に増えるだろう(石垣島のように観光地化された島が嫌いなら、まさしく今が旬)。まだ混んでいない今こそ、奄美に行こう!

ガチ釣りに疲れたらトロピカルフィッシュ五目釣りをどうぞ! 

<2025/05/07追記>
データを取っているわけではないので、あくまでもなんとなく...というレベルで感じていることだが、フライフィッシャーが増えるに従い、やや釣りにくくなってきた感がある。その原因が、単純なスレなのか、先行者によるプレッシャーなのか、魚が減ったのか、環境の変化なのか、自分が行くポイントだけなのかはわからない。南西諸島の他の島と比較してフライフィッシャーに遭遇する確率がかなり高いので、少なからずその影響があるのかもしれない。気のせいだとよいのだが。